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アドバンス・ケア・プランニング(秋田魁新報)2018.04.28 Saturday
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JUGEMテーマ:緩和ケア
4月28日(土)大型連休初日 全国的に快晴ですね。
アドバンス・ケア・プランニングについて投稿しました。
3月の続編です。
以下本文
先月3日の本コラムで、「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」を紹介しました。人生の最終段階において、自分自身が望む医療を受けるために、これから受ける治療やケアについて、信頼できる人や医療従事者と繰り返し話し合っておくことを指します。患者さんやご家族から「早速、話し合いをしました」などの感想をいただきました。
厚生労働省はこのほど、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の改訂版を公表しました。今回の改訂では、在宅医療や介護の現場でも活用できるよう、介護従事者を医療・ケアチームの対象に含むことが明記されました。患者本人が自らの意思を伝えられない状況になったとき、その意思を代弁する人をあらかじめ決めておくことも重要であると指摘しています。
数年前、がんが進行して呼吸困難になり、モルヒネなどあらゆる治療を試しても効果がなく、会話も睡眠もままならなくなった患者さんがいました。鎮静剤で眠ることが本人にとって最良なのでは、と周りの誰もが思いました。
私は「眠る方法もありますが、薬を使うと誰とも会話できなくなります。それでも良いですか」と聞きました。本人の答えは「NO」でした。
理由を尋ねると「まだ遺言を書いていない」とのことでした。その日の午後、友人を呼んで遺言を伝え、その後で鎮静剤を希望されました。遺言は、その友人が告別式で読まれたそうです。
人生の最終段階において、医療・ケアを開始するのかや、その内容を変更または中止するのかといったことは、医療・ケアに関わるさまざまな職種からなるチームによって判断されなければなりません。チームは可能な限り、本人の痛みやその他のつらい症状を緩和し、本人や家族の精神的・社会的援助を含めた医療・ケアを行う必要があります。
九州のがん専門の病院で、ACPを積極的に導入している施設があります。そこでは、ACP導入の前と後を比べると、亡くなるまでの1か月以内に抗がん剤治療を行う患者さんが減少したそうです。その代わり、積極的に症状を緩和し、QOL(生活の質)を保ちながら家族との大切な時間を過ごす、という選択をする方が増えたといいます。
ACPは、どんな最期を迎えたいかを考え、周りの人と話し合う過程そのものです。あくまで本人にとっての最善は何か、が基本となります。
(はしづめ・たかひろ はしづめクリニック院長、秋田市)
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こんにちは。
今朝、読みましたよー(・∀・)ノ
2年はど前に、ほんとに事務的なことだけ書き留めるエンディングノート用意して、ちょこちょこ書いていこうと思いながら全く書いてなくて焦ってるところに拍車をかけられた気分になりました(^^;| ひろりん | 2018/04/28 12:25 PM |
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